SAYONARAXXX

さよなら(ここに文字を入力)

Uちゃんへ

切り落とされる長い髪を見送った
錯綜する十字架が降り注ぐ
清潔な箱庭で
16になる君は、今も絵本を読み続けている

海の底で眠る
レプリカ
模造品なんていらないわ
床の上で
窒息した人魚の死骸を
葬送する魚たちは液晶の、中

玩具だった
私たちは想像上の水平線を
綱渡りしている

 

この光が人工でも
君に見てもらいたかった